犬のライフステージ別のケア

犬と長く健やかに暮らすためには、それぞれの年齢に応じたケアや予防が欠かせません。
以下に、ライフステージごとの主な対応内容をまとめました。

■ 子犬期(〜生後1歳)

最も手のかかる時期ですが、生涯の健康の土台をつくる大切な時期です。

やること・注意点:

  • 混合ワクチン(生後6〜8週から開始、3〜4週間ごとに計2〜3回接種)
  • 狂犬病ワクチン(生後91日以降に1回接種/年1回義務)
  • フィラリア予防(生後2ヶ月頃から開始、毎月1回・蚊のいる期間中)
  • ノミ・マダニ予防(通年または春〜秋を中心に)
  • 社会化トレーニング(人や他の動物、環境に慣れさせる)
  • 基本的なしつけ(トイレ・無駄吠え・噛み癖の抑制など)

■ 成犬期(1〜7歳)

体力・活動量が安定し、病気の予防と体調管理が重要になります。

やること・注意点:

  • 年1回の健康診断
  • 混合ワクチン(年1回)
  • 狂犬病ワクチン(年1回義務)
  • フィラリア予防・ノミ・マダニ予防(通年推奨)
  • 避妊・去勢の検討(性格・病気予防の観点からも有効)
  • 食事・体重・運動の管理(肥満予防と体力維持)

■ シニア期(7〜10歳)

年齢に応じて徐々に健康リスクが高まります。変化に早く気づくことが大切です。

やること・注意点:

  • 健康診断は年2回以上(血液検査・尿検査・画像検査など)
  • 歯のケア強化(歯周病が進行しやすい時期)
  • 運動量の調整(無理のない散歩や遊び)
  • 関節や内臓への配慮(サプリメントや療法食の導入も検討)
  • ストレス軽減と生活環境の見直し(段差・滑り防止など)

■ 高齢期(10歳以上)

加齢に伴う病気のリスクがさらに高まるため、より細やかなケアが必要になります。

やること・注意点:

  • 定期的な健康チェック(月1〜数ヶ月に1回)
  • 心臓・腎臓・がん・認知症などの早期発見・対処
  • 食事はシニア向けフードや腎臓・肝臓サポート食に切り替え
  • 聴力・視力・運動機能の変化に対応(バリアフリー化など)
  • 排泄の失敗や夜鳴きなどへの理解と対処
  • 最期の時間に向けて、穏やかな生活環境とケアの準備

気になる症状があれば、どのタイミングでもご相談を

年齢が上がるにつれて病気のサインはわかりにくくなります。少しでも「いつもと違う」と感じたら、早めの受診が大切です。
予防・しつけ・食事などのご相談もお気軽にどうぞ。