CT検査とは?
CT検査(コンピュータ断層撮影)は、体を360度からX線で撮影し、それをコンピュータで再構築することで、臓器や骨などの内部構造を立体的・断面画像として詳しく見ることができる検査です。
一般的なレントゲンや超音波では見つけづらい病変も、CT検査なら「正確に、見落としなく」発見できるという大きな強みがあります。
当院では0.625mm × 64chのCT装置により、高速撮影・麻酔時間の短縮を実現しています。
CT検査で主にわかること
| 分野 | 検査でわかることの例 |
|---|---|
| 頭部・脳・鼻腔 | 腫瘍、炎症、脳室の異常、鼻の中の構造など |
| 胸部(肺・心臓周囲) | 小さな肺の病変、胸腔内の腫瘍、気道の構造異常 |
| 腹部臓器 | 腫瘍の位置・大きさ・形、転移の有無など |
| 骨・関節・脊椎 | 骨折、椎間板ヘルニア、骨腫瘍、関節の異常 |
| 血管やリンパ節 | 拡張、閉塞、腫れ、転移のチェックなど |
他の検査との違い・強み
| 検査方法 | 見え方・限界 | CTとの違い |
|---|---|---|
| レントゲン | 2次元で重なって写るため、奥の構造が見えにくい | CTは断面で立体的に確認でき、重なりがない |
| 超音波 | 空気や骨に弱く、観察できない部分がある | CTは骨の内部や空気の奥もはっきり見える |
| 内視鏡 | 見える範囲が限られ、外からの圧迫などは見えない | CTは周囲の臓器や広範囲を同時に評価できる |
CT検査のメリット
CT検査は、これらの検査で「よく見えなかった」「判断がつきにくかった」病変を、より正確かつ詳細に可視化できるという点で非常に優れています。
- 立体的な画像で、病変の位置・大きさ・関係性を正確に把握
→ 手術前の計画にも非常に役立ちます。 - わずかな腫瘍や異常も、見落としにくい高精度な診断が可能
→ 早期発見・早期治療に直結します。 - 全身の広範囲を一度にスキャンできる
→ がんの転移や複数臓器のチェックにも対応。 - 骨の内部や頭の奥、肺の深部なども詳細に見える
→ 他の検査では届かない情報が得られます。
こんな時に検査を行います
- 腫瘍の正確な位置や広がりを把握したいとき
- 手術前に臓器や血管の位置関係を確認したいとき
- 鼻の奥や脳、肺の深部などを詳しく調べたいとき
- レントゲン・超音波で異常はあるが詳細が不明なとき
- 転移のチェックや治療方針の決定が必要なとき
まとめ
CT検査は、「見えなかったものが見えるようになる」強力な診断ツールです。
より正確な診断が、確かな治療への第一歩となります。
